あらすじ
孤児院育ちの平凡な女性セラフィナ。
彼女は自分を特別だと思ったことなど一度もないが、実は彼女はその身に世界に数人しかいない「世界を変える力」の証を背負っている。
そんなことを想像すらしていない彼女の何気ない呟きが、気づかぬうちに国や世界を動かしていた。
破綻寸前で五年以上持ちこたえている商会。
不遇の立場に追いやられた第一王子ルカヴィス。
彼らの運命か変わり始める——すべてはセラフィナの無自覚で。
彼女の何気ない想いが波紋を広げ、やがて第一王子へと繋がっていく——愛と運命が交錯する世界が、いま動き出す。
目次

1.プロローグ
ゼフィリオンの王都には神の愛し子が一人いる。名を、セラフィナ。世界を無自覚で変え続ける彼女が、自らの宿命を知る時は近い——のか?
2025.07.18

2.神を宿す言葉
アルカ商会で働くセラフィナは今日も元気。お気に入りのパンをゲットし、新聞を読みながらある伯爵の汚職疑惑にひとこと呟く。
2025.07.18

3.第一王子の苦悩
第一王子と王妃たちの対立はもはや理念や信条などではなく欲と力の問題となり、どちらかが倒れるまで終わらない。
2025.07.18

4.第二王子の家出
現実から逃げるように彷徨う城下町でノアルドは不思議な女性に出会う。美人なのだが彼女は――。
2025.07.18

5.城の夜明け
国王カリスティオンは一人、神殿の石床に膝をついて祈りを捧げていた。生死の境をさまよう長男ルカヴィスと、行方不明の次男ノアルドの無事を願って。
2025.07.182025.07.19

6.事件のその後(1)
第一王子のルカヴィス毒殺未遂事件について知ったセラフィナが思うのは。そして裁判は……。
2025.07.18

7.事件のその後(2)
一難去ると次がくるのが王子の仕事。ルカヴィスはノアルドのお願いで気分転換も兼ねて街に出ることに……。
2025.07.18

8.事件のその後(3)
ノアルドは再会したセラフィナに悩みの相談をしたはずなのに、ちょっとおかしいことが起きて……。
2025.07.18

9.愛し愛される結婚(1)
家族のいないセラフィナは愛し愛される結婚をして「家族」を作ろうと思っている。そのためにはモテなければいけない。そのためにセラフィナが実行したことは……。
2025.07.18

10.愛し愛される結婚(2)
ルカヴィスから見たセラフィナという女。そしてセラフィナに「ミステリアスな女」を勧めた理由は……。
2025.07.19

11.第一王子の結婚(1)
セラフィナは今日も趣味で新聞を読み、第一王子の結婚について祈る。そして――お酒が飲みたくなった。
2025.07.19

12.第一王子の結婚(2)
酒場でエールを被ったセラフィナはルカに送られて自宅に。そしてセラフィナは気づく――自分は女で、ルカは男であることを。
2025.07.19

13.第一王子の結婚(3)
セラフィナからの「好き」は甘美な誘惑であり、地獄の苦しみを与える毒だった。
2025.07.19

14.第一王子の結婚(4)
この一夜を楽しめればいいかとセラフィナは思う。そしてルカヴィスは――。
2025.07.19

15.真実を明かす(1)
ルカヴィスの告白にセラフィナは――。
2025.07.19

16.真実を明かす(2)
ルカヴィスの身に起きた不思議な話――。
2025.07.19

17.お妃様候補 | 侍女長マルセラ(1)
城に入った二人の様子を、侍女長で元乳母のマルセラ視点。動くアイスドールの異名を持つ常に冷静沈着なマルセラ、実は――。
2025.07.19

18.お妃様候補 | 侍女長マルセラ(2)
セラフィナの「秘密」を知ったマルセラは――。
2025.07.23

19.私たちの主 | 双子の専属侍女(1)
妃として歓迎される理由が分からないセラフィナ。理由は言えない周囲。そのため設けられた「お試し期間」。この間にルカヴィスの傍から離れたくないから妃になるとセラフィナに思わせたいのだが――。
2025.07.23

20.私たちの主 | 双子の専属侍女(2)
双子が城で働く理由は――。そしてセラフィナは祈る。
2025.07.23